ベビーミルクと乳幼児用調整乳の製造
ベビーミルクや乳幼児用調整乳は主に母乳の代わりに使われています。さらには幼児の補助食品として、また乳糖不耐症児のアレルギー改善のための豆乳など、他の特定の目的で調整乳が使われています。
一般的に使用時に水に溶かすスプレードライ粉末状、または缶容器に液体の形で販売されています。製品には通常、乳タンパク質、ラクトース(乳糖)、大豆タンパク質、マルトデキストリンやさまざまなビタミン類、ミネラルが含まれています。
ベビーミルクの製造(原材料選定、配合、製造、保管)は、食品製造業の中でも最も厳しい基準が定められています。
プロセス
一般的な混合工程は下記の通りです:
- 製造タンクに計量されたベースとなる液体(水、もしくはミルク)を入れる添加する粉末を溶かしやすくするために液に熱が加えられる場合がある
- 乳タンパク質などの粉末材料を液に加え、分散するまで混合するビタミン類などの熱に弱い成分は後の工程で加えられることがある
- 予備混合液は通常高圧ホモジナイザーで均一にされる
- 高温滅菌もしくは低温殺菌する
- スプレードライ(噴霧乾燥)もしくは缶容器に入れ、梱包する
課題
アジテーターや従来の粉体・液体混合設備を使用した予備混合液の調製にはいくつかの課題が発生します:
- 粉体は凝集性が高く、粉ダマにならないように粉体を定量で加えるように制御する必要がある
- 従来の設備では凝集体を分解するための十分の剪断がかけられない
- ホモジナイザーにかける前に必要な完全に分散した均一の予備混合液を作るのに時間がかかる
- 粉末を分散させるために強力な撹拌をかけると泡立ってしまう
- 衛生管理に最新の注意を払う必要がある。従来の設備では溶解しきらない粉体が混合タンクの内壁やミキサーのシャフトに固着しやすく、衛生上の問題につながる恐れがある
- 予備混合で温度を上げているとバクテリア増殖の危険性が高まる
ソリューション
SILVERSON高速せん断ミキサーは、従来と比べて大幅に短い時間で粉ダマのない混合液を作ることができます。高速せん断処理により固形分比重の高い材料の処理が可能なため、蒸発脱水工程を短縮あるいは省くことが可能です。
ほとんどの量産ラインにおいてSILVERSONフラッシュミックスが最適です（下記参照)。
フラッシュミックスは自身が有する吸引ポンプ能力により、溶液を高せん断ローター／ステーターのワークヘッドへ引き込みます。 そしてミキサーから吐出された溶液を同じタンクへと循環させます。粉体はホッパーに投入しておきます。 水の循環を開始してから、粉体供給バルブを開くと、粉体が液中に吸い込まれ、すぐにインラインミキサーのワークヘッドの中に取り込まれます。 溶液と粉体はワークヘッド内で高せん断作用を受け、再びタンクへ還流していきます。 ごく短時間の循環にて溶解を完了させることができます。
メリット
フラッシュミックス は多くの点で従来のアジテーターより優れています:
- 大きな処理量、また少量の連続生産に対応
- 大量の粉体を分散する場合に適しています
- すばやく大量の粉体を混ぜることが可能
- 空気の混入が少ない
- 洗浄が容易
- 高粘度液の処理に対応
- 従来よりも高温度での処理に対応
- 操作が容易
- 高サニタリーモデルあり
条件などにより他のモデルを使用する場合あり:
インライン型ハイシアミキサー
- 既存の設備への取り付けが容易
- 粉末を液中に取り込むために効率的なタンク内アジテーターを併用
- 空気の混入がない
- セルフポンプ効果
- タンクの内容物の移送が可能
- CIP洗浄、SIP滅菌対応モデルあり
- 高サニタリーモデルあり
シルバーソンフラッシュブレンド
- 固形分48%まで水に分散が可能
- フラッシュブレンドは室温で十分に機能を発揮し、バクテリア増殖の危険性やビタミン類やミネラルなどの成分の破壊を抑える
- 粉末材料の予備混合が不要
- 大きい処理量に対応
- すばやく大量の粉を投入することが可能
- 粉ダマのない均質な混合
- 混合時間の大幅短縮
- 安定した粉体供給量の制御
- CIP洗浄、SIP滅菌に対応した設計
- 工程の衛生の向上
- 特殊な粉体に対応したオプションホッパーあり
- 空気の混入が少ない
- 操作が容易