マヨネーズの製造
マヨネーズは水中油型エマルジョンで、最大油分約80%です。
低脂肪製品では減量された油分の粘度や増量効果を補うため、また安定したエマルジョンを作り出すためにガムやスターチなどの増粘剤が使用されます。
大量生産は通常、マヨネーズ製造のために専用設計された設備や施設で行われます。工程は一般的に半自動です。
研究開発、パイロット生産、少量生産の場合、特に処理方法を変更する場合にフレキシブルな対応が必要です。
プロセス
代表的な成分は下記のとおりです:
油分80%の配合 |
低脂肪 |
||
---|---|---|---|
植物性油 | 80% | 植物性油 | 50% |
卵黄 | 6% | 卵黄 | 4% |
他の増粘剤 | 4% | ||
酢 | 4% | 酢 | 3% |
砂糖 | 1% | 砂糖 | 1.5% |
塩 | 1% | 塩 | 0.7% |
スパイス(例:マスタード) | 0.5% | スパイス | 1.5% |
水 | 7.5% | 水 | 35.3% |
- 最初の段階で卵(液状、粉末)を水に分散 - 乳化剤の働き
- 残りの連続相材料が加えられ、分散、水和するまで混合する
- 油をすばやく加える - 製品の粘度が大幅に上がりエマルジョンが生成される
課題
- 全体の材料に対して占める連続相材料の比率は小さいが、非常に重量な機能を果たすため混合機は液量の少ない連続相材料を十分に分散、溶解する能力が必要卵や他の乳化剤が十分に分散、溶解されていないと油を加える段階でエマルジョンに分離が生じてしまう
- 安定剤や増粘剤の水和、溶解は容易ではない完全に水和・溶解させるために長時間撹拌しなければならない場合がある凝集しやすく、撹拌だけでは凝集体を分解できない
- 油分の比率が高いため、連続相に正しく油を加えていかないとエマルジョンに分離が 生じてしまう手作業で油を加える場合、この調整は非常に難しい
- 安定したエマルジョンを作るために油相液滴を可能な限り小さくし、連続相に触れる表面積を可能な限り大きくする必要がある特別な機械や装置を使わずにこれを実行することは難しい
- 貯蔵寿命を可能な限り伸ばすために空気の混入を避ける、もしくは最小限にとどめる必要がある
ソリューション
シルバーソンはマヨネーズの研究開発、パイロット生産向けのユニットを開発しました。このユニットは、予備混合の調製、増粘剤や安定剤の水和・溶解、そして最終工程の水中油型エマルジョンの調製まで、マヨネーズ製造のすべての工程を行うことができます。処理方法は下のとおりです:
Stage 1
特別設計されたインラインミキサーによってタンクの水がミキサーを循環します。卵(粉/液)をタンクに入れます。粉末の場合、高速で流れる液中にすばやく取り込まれ、分散されます。
Stage 2
残りの水溶液相材料をタンクに、もしくは処理量や粉体の特性によってパウダーフィードホッパーから投入します。材料が完全に分散し溶解するまで混合します。
Stage 3
もう一方のホッパーから油を投入します。バルブを開くと油が定量で水溶液相に引き込まれます。それから水相、 油相材料がそのままインラインミキサーのワークヘッドに流れ込み、強力な剪断がかけられます。油が水溶液相に広く分散され、すばやくエマルジョンが作られます。酢(とレモン汁)が残りの油と同時に加えられます。
Stage 4
材料の循環によって粘度が上がりながら均質になっていきます。短時間の循環でプロセスが完了し最終製品をタンクから出します。
メリット
- すぐに使う小量のバッチ生産に最適
- 空気の混入が少ない
- 作業ミスを効率よく低減
- 大きな投資なくすぐにバッチ/ロット間のばらつきのない安定したマヨネーズの製造が可能
- 増粘剤が完全に水和・溶解され、他の材料も十分に分散され、原材料の歩留りが向上
- 高粘度溶液に対応できるように設計されており、追加ポンプや補助装置が不溶
- さまざまな材料や配合に柔軟に対応
大量生産
シルバーソンにはさらに大きなスケールのマヨネーズ生産に対応するミキサーもあります。
インライン型ハイシアミキサー
- 大きな処理量に対応
- 空気の混入がない
- 既存の設備への取り付けが容易
- セルフポンプ効果
- より粘度の高い材料の処理に対応したHVインラインミキサーあり
- タンクの内容物の移送が可能
- CIP洗浄対応設計