錠剤コーティングの製造
薬用錠剤コーティングは通常、砂糖あるいはセルロース系の結合剤、可塑剤、被膜剤、着色料などが含まれています。これらの材料は通常顆粒もしくは粉体で、水性や有機溶剤に特性や配合に応じて10~20%の濃度で分散されます。錠剤のコーティングは、外観イメージ向上や識別しやすくする以外にも役割があります:
- 錠剤を湿度や他の外的要因からの保護する
- 錠剤を飲み込みやすくするための潤滑
- 口の中での苦みを低減
- 有効成分と消化管の間のバリア
- 薬用成分が体内へ吸収されるタイミングの調整
プロセス
一般的な分散の方法は次のとおりです:
- 混合タンクに水/溶剤を入れ、渦を作るためミキサーをタンクの中心から少しずらしてセットする
- 乾燥材料を加えると、渦に引き込まれる
- 材料が完全に溶解するまで混合を続ける
- コーティングパン(糖衣器)で錠剤に仕上げのコーティングをする
上記の作業を行うためには幾つかの工程要素・条件を考慮する必要があります:
- 均一にするため、タンク内の内容物全体をミキサーで循環させる必要がある
- 錠剤コーティングにはさまざまな色が使われ、通常小ロットである
- 設備や機械は洗浄しやすく、CIP(定置)洗浄に対応していることが望ましい
- 熱や高温によって変質する材料もあるため、ミキサーは常温で処理できる必要がある
課題
多くの錠剤コーティング材は分散させやすいように作られるようになっているもの、従来のミキサーやアジテーターではいくつかの共通の課題が生じます:
- 一般的なアジテーターは常温(室温)では材料をすばやく溶かすことができない
- アジテーターは凝集塊をすばやく分解できない
- 噴霧装置の目詰まりを避けるために粒子を小さく細粒化する必要がある
- 着色剤が適切に分散されないと錠剤に色むらが生じる
ソリューション
シルバーソンハイシアミキサーならこうした製造上の課題に対処することができます。ローター/ステーター型のワークヘッドは、従来のアジテーターと比較して大幅に短縮された時間で砂糖を溶解し、セルロース系の材料を分散させることができます:
Stage 1
タンクにベース液を入れてからミキサーを始動し、コーティング剤の顆粒や他の材料を加えます。ローターの高速回転によって強力な吸引作用が生まれ、顆粒状/粉体のコ―ティング材がワークヘッド内に引き込まれます。材料はすばやく混合され、遠心力によってワークヘッドの外側に向かって押し出されます。
Stage 2
ローター/ステーターのワークヘッドの強力な作用によって材料が粉砕され、凝集は分解・分散されます。その後、材料はステーターを通してタンクの溶液中に強力に押し出されます。同時に新しい液体/粉体材料がワークヘッド内に引き込まれます。
Stage 3
タンク内に混合の循環が作り出されて、すべての材料が確実に何度もワークヘッドを通過し、顆粒を液中にすばやく分解・溶解して段階的に粒子径を小さくしていきます。溶液を加熱することなくこの作業をこなすことができます。
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Stage 1
Stage 1
タンクにベース液を入れてからミキサーを始動し、コーティング剤の顆粒や他の材料を加えます。ローターの高速回転によって強力な吸引作用が生まれ、顆粒状/粉体のコ―ティング材がワークヘッド内に引き込まれます。材料はすばやく混合され、遠心力によってワークヘッドの外側に向かって押し出されます。
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Stage 2
Stage 2
ローター/ステーターのワークヘッドの強力な作用によって材料が粉砕され、凝集は分解・分散されます。その後、材料はステーターを通してタンクの溶液中に強力に押し出されます。同時に新しい液体/粉体材料がワークヘッド内に引き込まれます。
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Stage 3
Stage 3
タンク内に混合の循環が作り出されて、すべての材料が確実に何度もワークヘッドを通過し、顆粒を液中にすばやく分解・溶解して段階的に粒子径を小さくしていきます。溶液を加熱することなくこの作業をこなすことができます。
メリット
- 安定した製品品質と高い再現性
- 粉ダマや凝集のない混合液
- 混合時間の大幅な短縮
- 増粘剤が完全に溶解され、他の材料が十分に分散され、原材料の歩留りが大幅に向上
処理量、配合、原材料の種類、最終製品の粘度などに応じて、各工程条件に最も適したシルバーソンミキサーを選定します:
バッチ型ハイシアミキサー
- 1,000リットル程度までの処理量に対応
- 移動式フロアスタンドへの設置が可能
- 与圧/バキューム処理に対応した密閉型ユニットあり
- 研究開発やパイロット生産に適した小型モデルあり
フラッシュミックス
- 大きな処理量に最適
- 大量の粉体をすばやく投入・混合することが可能
- 空気の混入が少ない
- 洗浄が容易
- 高粘度液の処理に対応
- 従来よりも高温度での処理に対応
- 操作が容易