固形光沢剤の製造
床用、家具用、くつ用の光沢剤は固形状のものがあります。これらはパラフィンや蜜蝋、カルナバ蝋と水のエマルジョンで、着色料や安定剤、界面活性剤などの添加剤が配合されます。
プロセス
用途によって光沢剤の配合は様々ですが、一般的な製造工程は次の通りです:
- タンクに計量したワックスを入れ、融点(タイプにより50~85℃)まで熱します。
- 別のタンクに水を入れ、添加物の分散をしやすいように水を加熱します。
- 界面活性剤、安定剤、着色剤を水相に加え、完全に分散するまで攪拌します。
- 熱した水を溶解したワックスに加え、乳化させます。
- 乳化液を凝固点の直前まで冷却し、型や容器に注入します。
- さらに冷却し、光沢剤を凝固させます。
課題
従来型のミキサーやアジテーターでは、いくつかの課題が生じます:
- 油相と水相の両方を加熱するのは時間がかかり、エネルギー効率も悪い。
- 水をワックスに加える作業は制御と調整が求められ、工程時間の増大となる。
- 水が完全に乳化する前にワックスが凝固しないように温度を調整する必要がある。
- 乳化が安定しておらず、各相が分離しないように添加剤を加える必要があり、添加剤が溶解・懸濁状態を維持する必要がある。
- 型や容器に注入する前に乳化液を冷却する必要があり、さらに工程時間が増大する。また冷却は、製品がひび割れしたり、容器内で沈降したりしないように調整しながら行う必要がある。
ソリューション
シルバーソンハイシアミキサーを使うことで中間工程を省き、製品品質を向上させると同時に工程時間を大幅に短縮することができます。
SILVERSONミキサーが従来型のアジテーターよりも優れているのは、3段階の混合サイクルでの混合・せん断作用によります。次の方法で処理します:
Stage 1
プロセスタンクでワックスを溶解し、ミキサーを始動します。界面活性剤や着色料などの他の材料をタンクに投入します。ローターブレードの高速回転によって強力な吸引が生み出され、ワックスや他の材料がワークヘッド内に引き込まれます。
Stage 2
ワークヘッド内で材料に強力なせん断がかけられ、ごく短時間のうちに完全に分散されます。材料がステーターを通って溶液中に放出され、同時に新しい材料が連続的にワークヘッド内に引き込まれ、タンク内に活発な処理作用を生み出します。
Stage 3
水を加え、ワックスとすばやく乳化されます。水を加熱する必要はありません。また冷却効果があるため、さらに工程時間を短縮することができます。SILVERSONミキサーの動作によってタンク内の流動が維持されます。
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Stage 1
Stage 1
プロセスタンクでワックスを溶解し、ミキサーを始動します。界面活性剤や着色料などの他の材料をタンクに投入します。ローターブレードの高速回転によって強力な吸引が生み出され、ワックスや他の材料がワークヘッド内に引き込まれます。
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Stage 2
Stage 2
ワークヘッド内で材料に強力なせん断がかけられ、ごく短時間のうちに完全に分散されます。材料がステーターを通って溶液中に放出され、同時に新しい材料が連続的にワークヘッド内に引き込まれ、タンク内に活発な処理作用を生み出します。
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Stage 3
Stage 3
水を加え、ワックスとすばやく乳化されます。水を加熱する必要はありません。また冷却効果があるため、さらに工程時間を短縮することができます。SILVERSONミキサーの動作によってタンク内の流動が維持されます。
メリット
- 水を加熱する必要がない
- 乳化剤や安定剤を多く添加する必要がなく、配合を簡約でき、原材料コストの削減になる
- すべての作業を1つのタンクで行える
- 加熱工程、製造コスト、工程時間を劇的に短縮・削減できる
- 高い品質と再現性
SILVERSONには固形光沢剤の製造に適したモデルが複数あります。処理量や配合、最終製品の粘度に応じて各工程条件に最も適したミキサーを選定します:
バッチ型ハイシアミキサー
- 1,000リットル程度までのバッチに最適
- 移動式フロアスタンドあり
- 与圧/バキューム処理に対応した密閉タイプあり
- 研究開発やパイロット生産に適した小型モデルあり
インライン型ハイシアミキサー
- 大きな処理量に最適
- 空気の混入がない
- 既存の設備への取り付けが容易
- タンクの内容物の移送が可能
- 自給ポンプ式
- プロセス中に凝固しないよう温度を維持するジャケット付ミキサーあり