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応用例

口紅の製造

口紅には油とワックスの混合に分散された顔料が含まれています。顔料や他の原材料の使用についてはEU(欧州)やFDA(米国)などの監督当局で厳しく規定されています。使用される油にはひまし油、ミネラルオイルやワセリンなどがあり、ワックスにはみつろう、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、 オゾケライト(セレンワックス)などがあります。ワックスは粉末、フレーク状、プリルペレット、もしくは固形状のものが使用されます。シリコン化合物が基本成分に入っていることもあります。原材料にはさらに柔軟剤や顔料分散剤、保存料、芳香剤などが使用されます。UVプロテクションや光沢仕上の特性を持つ材料が使用される製品もあります。油、ワックス、顔料の標準的な比率は次の通りです: 

油                 50~70% 

ワックス       20~30%

顔料            5~15%

リップクリームは同様のベース材料で作られますが、顔料の代わりに保湿剤や日焼け止めを多く含み、さらにカンフルなどの有効成分が加えられます。

プロセス

口紅は通常小バッチで製造されます。一般的な製造工程は次の通りです:

  • プロセスタンクで油を80~85°Cに加熱する。ワックスは、通常アンカースターラー/スクレーパーを取り付けた、ケトルと呼ばれる半球ジャケットタンクで別に溶かす。融解のために油の一部をジャケットタンクに加える場合がある
  • ワックス相を油相に加える。この2つの相を混合するためにさまざまなタイプのミキサーや分散機が使用されている
  • 3本ロールミルやビードミルなどの従来型のミルで粉体顔料を油の一部に分散させ、粉砕顔料を整える。細粒化されており粉砕は必要ないが、凝集した粒子を分解するためにある程度の剪断作用が求められる
  • 価格が高いがすぐに使える顔料分散液も広く使用されている。この場合、予備処理をせずに直接油やワックスに加えることができる
  • 粉砕顔料を油/ワックス相に加え、均一になるまで混合を続けるが、コロイドミルなどの機械が必要な場合がある
  • 芳香剤や保存料などの他の材料を加える前に混合液を冷却する
  • 出来上がった混合は型に入れる前に温度を下げ、凝固させるために冷却する
  • 表面の光沢を出すためにスティックを焼く場合がある

課題

この工程ではいくつかの課題が生じます:

  • ワックスを溶かすのに長時間かかり、固形分はジャケットタンクに加える前に分解する必要がある
  • 粉砕顔料と予備混合液は粘度が大きく異なるため、油/ワックス相に分散させるのは難しい
  • 安定して均一に仕上げるためにミルにかける必要が生じる場合がある

ソリューション

シルバーソン バッチ型ハイシアミキサーを使用すると製品の品質と安定性が向上すると同時に、工程時間を大幅に短縮することができます。動作の原理は下のとおりです:

Stage 1

油とワックスを計量してタンクに入れ、加熱します。溶け始めたらミキサーを始動します。ローターの高速回転によって強力な吸引が生み出され、ワックスと他の材料がワークヘッド内に引き込まれます。

Stage 2

遠心力によって液体と固形材料がワークヘッドの外側に向かって押し出され、ローターブレードの刃先とステーター内壁の間のクリアランスで材料に強力な剪断がかけられます。それから材料はステーターを通ってタンク内の溶液に押し出されます。

Stage 3

ワークヘッドを通して材料が引き込まれ、放出されることでタンク内容物が何度もワークヘッドを通過します。熱と強力な撹拌、細粒化作用の組み合わせによってワックスの融解が促進され、粉砕顔料がすばやく油/ワックス相に分散されて、均一な製品が作り出されます。

  • Stage 1

    Stage 1

    油とワックスを計量してタンクに入れ、加熱します。溶け始めたらミキサーを始動します。ローターの高速回転によって強力な吸引が生み出され、ワックスと他の材料がワークヘッド内に引き込まれます。

  • Stage 2

    遠心力によって液体と固形材料がワークヘッドの外側に向かって押し出され、ローターブレードの刃先とステーター内壁の間のクリアランスで材料に強力な剪断がかけられます。それから材料はステーターを通ってタンク内の溶液に押し出されます。

  • Stage 3

    ワークヘッドを通して材料が引き込まれ、放出されることでタンク内容物が何度もワークヘッドを通過します。熱と強力な撹拌、細粒化作用の組み合わせによってワックスの融解が促進され、粉砕顔料がすばやく油/ワックス相に分散されて、均一な製品が作り出されます。


メリット

  • 混合時間を大幅に短縮
  • 均質で風合いを改善
  • 生産工程を一部省くことが可能
  • 細粒化と均一な予備混合により、ミル工程の時間を劇的に短縮することができる

 

シルバーソンはこのアプリケーションンに適したさまざまなバッチ型ミキサーやボトムエントリー型ミキサーをラインナップしています。

バッチ型ハイシアミキサー

  • タンクに固定することもできるが、移動式フロアスタンドにも設置可能で一台で複数のタンクを処理することができる
  • 左図のようにアンカースターラー/スクレーパーを併用
  • 試験室、パイロット生産、少量生産にも対応した各モデルあり
このミキサーの詳細

ボトムエントリー ハイシアミキサー

  • シャフトが接液せず、洗浄が容易
  • 高サニタリーモデルあり
このミキサーの詳細

関連動画

バッチミキサー
ボトムエントリー
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