防臭剤と制汗剤の製造
防臭剤は殺菌成分で皮膚についた菌を殺して発臭を止め、芳香で臭いを覆います。制汗剤はアルミニウム塩などの収斂剤で皮膚表面の水分量を減少させます。どちらの製品も一般的に油中水型エマルジョン、もしくはシリコン系エマルジョンで、有効成分(バイオサイド、アルミニウム塩)、乳化剤、ゲル化剤、沈殿防止剤、増粘剤、ワックス、柔軟剤、防腐剤、着色剤、芳香剤などが含まれています。
プロセス
噴霧剤、塗布式、ジェル状、スティック型など製品の形態によって配合や原材料は異な りますが、製造工程には共通点があります:
- タンクにアルコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの溶剤、もしくはジメチルポリシロキサンなどのシリコンを入れる - 油、もしくは連続相となる
- セチルアルコールなどのフレーク/粉体材料を油相に分散させる
- 分散相はそれぞれ別個に整える - 一般的には水性だが、スティックタイプの防臭剤は水を含まないため、分散相は油系となる
- 有効成分はこの相に分散する - ベントナイトなどの沈殿防止剤を加える
- 各相を合わせてエマルジョンを生成する
- 場合によって有効成分はこの時点で加える
- スティック型製品の場合はゲル化剤やポリマーを加える
- 芳香剤と着色剤を加える
- 製品を冷却し、容器や型に注入する
課題
- 材料によっては凝集しやすく、従来のアジテーターでは容易に分解できない
- 特性を引き出すため材料によっては剪断作用が必要
- 空気の混入を抑える必要がある
- 液に加えた粉体材料が部分的に水和してタンクの内壁やアジテーターに固着する場合がある
- ゲル化剤によっては高温度もしくは低pHで変質する
- 従来のアジテーターでは熱を加えても安定したエマルジョンを作り出すのは難しい
- 均一な混合液を作り出すのに長時間の処理と付加的な設備や機器が必要になる
ソリューション
これらのメリットは下に示されるシルバーソン ハイシアミキサーの精密なワークヘッド内における3段階の処理工程によって生み出されます。動作の原理は次の通りです:
Stage 1
タンクに適切なベース液を入れます。ミキサーを始動し、固形/粉体材料を加えます。ローターの高速回転によって吸引効果が生まれ、液体と固形分がワークヘッド内に引き込まれてすばやく混合されます。
Stage 2
緻密に設計されたワークヘッド内で固形分が分解され、ステーターを通してタンクの液中に高速で押し出されます。それと同時に新しい材料が連続的にワークヘッド内に引き込まれます。
Stage 3
連続液相に粉体材料が完全に分散されてから分散相を加えます。ワークヘッドにおける高剪・断混合の動作によって均一で安定したエマルジョンが作り出されます。
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Stage 1
Stage 1
タンクに適切なベース液を入れます。ミキサーを始動し、固形/粉体材料を加えます。ローターの高速回転によって吸引効果が生まれ、液体と固形分がワークヘッド内に引き込まれてすばやく混合されます。
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Stage 2
Stage 2
緻密に設計されたワークヘッド内で固形分が分解され、ステーターを通してタンクの液中に高速で押し出されます。それと同時に新しい材料が連続的にワークヘッド内に引き込まれます。
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Stage 3
Stage 3
連続液相に粉体材料が完全に分散されてから分散相を加えます。ワークヘッドにおける高剪・断混合の動作によって均一で安定したエマルジョンが作り出されます。
メリット
- 粉ダマや凝集のない混合液
- 増粘剤が完全に溶解し、有効成分が完全に分散され、原材料の歩留りの大幅向上
- 混合時間の大幅な短縮
- 安定した乳化
- ほとんどの場合加熱が不要で、コストや熱に弱い材料の変質のリスクを低減
- 空気の混入を抑えられる
- 安定した製品品質と高い再現性
シルバーソン ハイシアミキサーを使うことで中間工程を省き、製品品質を向上させると同時に工程時間を大幅に短縮することができます。この作業を行うことのできるシルバーソンミキサーは複数ありますが、処理量、配合、最終製品の粘度などに応じて各工程条件に最も適したミキサーを選択します:
バッチ型 ハイシアミキサー
- 1,000リットル程度までの処理量に対応
- 移動式フロアスタンドに設置可能
- 与圧/バキュームに対応したシールドユニットあり
- 研究開発やパイロット生産に適した小型モデルあり
インライン型ハイシアミキサー
- 大きな処理量に最適
- 空気の混入がない
- 既存の設備への取り付けが容易
- セルフポンプ効果
- タンクの内容物の移送が可能
- マルチステージユニットあり
- 高サニタリーユニットあり
- 高粘度対応モデルあり