応用例
農薬産業 - 駆除剤の製造
駆除剤は防カビ剤、除草剤、殺虫剤など複数に分類することができます。目的や使用用途はさまざまに異なり製品の形態も粉体、顆粒、濃縮液、噴霧などとさまざまです。駆除剤は通常不溶解性有効成分の懸濁液です。水の他に水相、油相の溶液も使用されます。小量の増粘剤、不凍液、消泡剤、分散・湿潤剤なども成分に含まれています。有効成分の含有率は製品によって異なりますが、一般的に50%前後です。
プロセス
一般的な工程の概要は下のとおりです:
予備混合では下記の工程条件を満たしている必要があります:
- 大量(高比率)の粉体を取り込み分散する
- 一定の粒子の細分化が必要
- 配合によって工程条件が異なるため、製品タイプに応じて柔軟に対応できるシステ
ムが求められる
課題
- 予備混合の高速分散機は消費電力が大きい
- 同様にボールミルの作業は時間がかかり、エネルギー消費が大きい
- アジテーターでは凝集体をなかなか分解できず、また液面に浮遊する軽い粉体を液中取り込むのが難しい
- 増粘剤などの材料は小さな比率ではあっても十分に機能させるためには適切に分散させる必要がある
- 予備混合で分散が不十分だとミルの回数を増やす(時間を延長する)必要が生じ、工程時間と消費エネルギーの増大につながる
- 有効成分は作業者の健康に悪影響を及ぼす恐れがあるため、可能な限り接触、発塵を抑えて衛生的かつ安全にベース液に投入する必要がある
ソリューション
シルバーソンハイシアミキサーで予備混合することで上記の課題に対処することができます。ワークヘッドのローター/ステーターの3段階の作用が液体と固形分を混合域に引き込み、強力な流体剪断と機械剪断がかけられます。その後、材料は混合液中に押し出されます。混合の短時間の循環ですべての材料がワークヘッドを何度も通過し、段階的に粒子径が小さくなっていきます。均質な予備混合が出来上がります。
メリット
シルバーソンミキサーにはたくさんのメリットがあります:
- 粉体のすばやい分散
- ローター/ステーターの強力な剪断による凝集体の分解
- 微粒子化前の粒子分解が可能
- エネルギー消費の低減
- 工程の衛生向上
- 粉体の投入と液中への取り込みに要する時間の短縮により発塵の低減
- 一つのミキサーで広範囲な製品タイプのさまざまな工程に対応が可能
- 予備混合の安定性と均一性の改善によりミル工程の大幅な時間短縮が可能シルバーソンミキサーの予備混合による粒子の十分な細分化によってミル工程では処理回数を減らすことができ、シングルパスで十分な場合もある
処理量、配合、原材料、最終製品の粘度に応じて、予備混合の条件に最も適したシルバーソンミキサーを選択します。
ボトムエントリーハイシアミキサー
- シャフトが接液せず、洗浄が容易
- 循環システムにインラインミキサーを設置してさらに工程時間の短縮が可能
- 大きな処理量や高粘度の場合はタンク内を均一に保つためにアジテーターを併用
バッチ型ハイシアミキサー
- タンク固定バッチミキサーは10,000リットル程度までの処理量に対応必要に応じてタンク内補助アジテーターを併用
- 1,000リットル程度のバッチに対応する小~中型モデルあり小~中型モデルは移動式フロアスタンドへの設置が可能で容易に移設でき他のタンクでも使用可能
- 研究開発、パイロット生産用ユニットあり
フラッシュミックス
- 大きな処理量に最適
- 大量の粉体をすばやく投入・混合することが可能
- 空気の混入が少ない
- 洗浄が容易
- 高粘度液の処理に対応
- 従来よりも高温度での処理に対応
- 吸塵システム設置可能
- 高サニタリーモデルあり
- 操作が容易
インライン型ハイシアミキサー
- 大きな処理量に最適
- 空気の混入がない
- 既存の設備への取り付けが容易
- セルフポンプ効果
- タンクの内容物の移送が可能
- 高サニタリーモデルあり
- マルチステージユニットあり
- 高粘度対応モデルあり