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応用例

歯磨き粉の製造

歯磨き粉は通常、白い磨きペーストか透明のジェル状です。配合は異なりますが、原材料はおおよそ共通しています。材料は各国における規定に応じて多少異なる場合があります。

プロセス

一般的な材料は下の表のとおりです:

材料の種類 

標準% 

機能

ベース液 ホワイト - 30 
ジェル - 最大 80
ソルビトールやグリセリンなどのポリオールが保水剤として使用され、 製品が乾燥するのを防ぎ、 風合や風味を保つ。 ポリオール溶液は最大30%の水分を含むことができ、 さらに水(10-25%)を加えてベース液を生成する。
充填剤と研磨剤 ホワイト
20 - 50
ジェル
15 - 25
炭酸カルシウム、 ケイ酸、 炭酸水素ナトリウム(重曹)、 りん酸カルシウム、 メタりん酸ナトリウムなど、 白色歯磨きペーストではさまざまな材料が磨き粉の働きをする。 透明ジェルタイプではケイ酸が使用される。
レオロジー調整剤 0.5 - 2 歯磨き粉は流動する必要があるが、早すぎてはいけない。チューブから出す時にすばやく断ち切れる必要があるが、 歯ブラシの中に沈まずにブラシ上に乗る必要もある。またレオロジー調整剤は充填剤や研磨剤がペースト中に懸濁した状態を保つ必要がある。 CMC(カルボキシメチルセルロース)やカラギーナン、キサンタンガム、 セルロースガムなどが使用される。
洗浄剤 0.5 - 2.5 磨いたときに発泡させるために添加する。 これにより歯磨き粉が口の中に分散・滞留しやすくなる。 ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)が一般的に使用される。
有効成分 0.3 虫歯予防のためにフッ化物が添加される場合がある。 規定に応じて、 フッ化ナトリウム、モノフルオロりん酸ナトリウム、 フッ化第一スズなどが使用される。
香味料 0.5 - 2 洗浄剤の苦みを隠したり、 さわやか感を持たせるために香味料を添加する。 主にミント(あるいはメントールやシナモンなど)の香味油が使用される。
甘味料 0.2 サッカリンなどの甘味料が使用される。
着色料 0.1 白色歯磨き粉には着色料として二酸化チタンが加えられる。 ジェル状歯磨き粉の場合は食品用のさまざまな着色料が使用される。
保存料 0.2 安息香酸ナトリウム、 エチルパラベン、 メチルパラベンなど。

 

製品タイプや原材料によって製造工程が異なります。 一般的な工程は次の通りです:

  • 最初にベース液を調整する ‐ 水、ソルビトール/グリセリンや他の液体材料
  • レオロジー調整剤をグリセリンや香味油などの非水相液に予備混合、あるいは分散しやすくするために他の粉体材料と乾式混合する
  • 有効成分、甘味料、保存料を加えて分散させる
  • スラリー状の、あるいは水に予備混合された研磨剤と充填剤を加える
  • 香味料と着色料を加える
  • 最後に、泡立たないようにゆっくりと撹拌しながら洗浄剤を加える。最終段階で水分量を加えないようにするため、一般的に洗浄剤は固形状

課題

歯磨き粉の製造では空気の混入は大きな問題となります。すべての粉体はある程度の空気を含んでおり、洗浄剤の添加によって状況を悪化させることがあります。そのため通常バキュームしながら混合します。さらに次のような課題も生じます:

  • レオロジー調整剤は凝集しやすく、撹拌では凝集分解できないが、他の液体/粉体材料との予備混 合は工程時間とコストの増大につながる
  • レオロジー調整剤によっては機能させるために高剪断をかける必要がある
  • ケイ酸などの比重の低い材料は液中に取り込むのが非常に難しい
  • 一般的なアジテーターは、特に粉体を混ぜるときなどに空気の混入を引き起こす
  • 炭酸カルシウムなどの研磨剤は一般的にスラリー状のため、凝集分解をする必要がある

ソリューション

ジェル状歯磨き粉はシルバーソン ハイシアミキサーで製造することができます。白色歯磨きペーストは粘度が高く、研磨性があるため、ローター/ステーターの高速回転による処理が最適ではない工程もありますが、下記の工程や作業において特にその性能を発揮します:

  • 充填剤や研磨剤を加える前のベース液の調製
  • 洗浄剤、特にスラリー状の炭酸カルシウムや増粘剤を添加する前の混合液の凝集分解
  • 包装前の最終製品の仕上げ精製作業この作業には容積型ポンプと組み合わせた特別設計のインライン型ミキサーを使用

 

作業には特にインライン型ミキサーが適しています。次の動作原理で処理します:

Stage 1

ローターの高速回転によって強力な吸引が生まれ、液体と固形分がローター/ステーターアセンブリに引き込まれ ます。

Stage 2

遠心力によって材料がワークヘッドの外周に向かって押し出され、ローターとステーターの間のクリアランスで 粉砕作用がかけられます。

Stage 3

ステーターを通して材料が押し出され、同時に新しい材料が引き込まれます。材料の連続的な引き込みと放出によって凝集分解され、すばやく分散/溶解されます。

  • Stage 1

    Stage 1

    ローターの高速回転によって強力な吸引が生まれ、液体と固形分がローター/ステーターアセンブリに引き込まれ ます。

  • Stage 2

    遠心力によって材料がワークヘッドの外周に向かって押し出され、ローターとステーターの間のクリアランスで 粉砕作用がかけられます。

  • Stage 3

    ステーターを通して材料が押し出され、同時に新しい材料が引き込まれます。材料の連続的な引き込みと放出によって凝集分解され、すばやく分散/溶解されます。


メリット

  • 工程時間を劇的に短縮
  • 粉体をすばやく液中に取り込んで混合できる
  • 製品の品質、均一性、安定性を大幅に向上
  • 空気の混入を最低限に抑える; バキューム処理に対応したユニットあり

インライン型 ハイシアミキサー

  • 大きな処理量に最適
  • 空気の混入がない
  • 既存の設備への取り付けが容易
  • セルフポンプ効果
  • タンクの内容物の移送が可能
  • マルチステージユニットあり
  • 高サニタリーモデルあり
  • 高粘度処理に対応したモデルあり
このミキサーの詳細

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