消毒用ハンドジェルの製造
手、指用に使用されるハンドジェルは、細菌やウイルスなどを除去するためのジェル、または泡状の液体です。
処方は多岐にわたります。 多くの有効成分、例えば塩化ベンザルコニウム等、が使用されていますが、おもに消毒効果を担っている成分は、イソプロピルアルコールやエチルアルコール等のアルコール類です。 通常、アルコール含有量は60〜95%です。 アルコールは通常、ゲル化効果を持たせるためにカーボポルなどの水溶性分散液と混合されて使用されますが、一部の製品では低粘度のままディスペンサーによって泡状にして使用されるものもあります。
残りの成分には保湿剤と香料が含まれ、着色剤が加えられることもあります。
プロセス
- 製造プロセス中で重要な工程のひとつは、ゲル化溶液の準備です。 凝集のない分散液を得ることが、中和後に透明で光沢のあるゲル液を得るためには不可欠です。
- いくつかの製剤では、皮膚を保護し、皮膚の乾燥を防ぐために、界面活性剤やグリセリンなどの保湿剤を含んでいます。 これらは配合比が小さく、混合工程では溶液全体に均一に分散させることができる装置が求められます。
課題
消毒用ハンドジェルの製造においては、以下のような課題に直面することがあります:
- カーボポルなどの低密度の粉末は、従来の攪拌機では液体に取り込むことが困難な場合があり、このことは粉じんの舞い上がりや、溶液中への過剰なエアレーションを引き起こす可能性があります。
- 空気の除去は難しいため、エアレーションは最小限にしなければなりません。ジェルが懸濁してしまい、重量ではなく容量で計測・包装する場合には特に問題となってしまいます。
- 分散を完了させるためには、しばしば長時間の混合が必要になります。
- 従来の撹拌作業では歩留りが悪く、ロスを補うためにカルボマーを余剰に加える必要があります。
- 従来の混合装置を使用して2液をブレンドする場合、特に2相の粘度に大きな差がある場合は、2相が分離してしまいなかなか溶け合わない現象がおこります。 これにより、混合時間がさらに長くなり、均一性が低下し、バッチごとにばらつきが生じてしまいます。
解決方法
Silversonハイシアーミキサーの高剪断作用は、これらの問題を克服し、短い混合サイクルにてエアレーションのない溶液を製造することができます。
Stage 1
容器に水を入れ、カルボマーを加えます。 ミキサーを始動させると、ローターの高速回転により、粉体と液体がワークヘッドの高せん断ゾーンに引き込まれます。
Stage 2
遠心力により、材料はワークヘッドの外周へと振り出され、ローターとステーターの間の隙間でせん断作用を受けます。
Stage 3
溶液はワークヘッドの外へと排出され、同時に新たな材料がヘッドへと吸引されていきます。 カルボマーが完全に分散した後、アルコール相を加えます。 これは、ミキサーの吸引側にマニホールドを設置しそこから添加することでアルコールを確実に混合させることができます。 ミキサー、配管、タンクは閉じた経路となりますので、外部からの空気の混入を抑えることができます。
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Stage 1
Stage 1
容器に水を入れ、カルボマーを加えます。 ミキサーを始動させると、ローターの高速回転により、粉体と液体がワークヘッドの高せん断ゾーンに引き込まれます。
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Stage 2
Stage 2
遠心力により、材料はワークヘッドの外周へと振り出され、ローターとステーターの間の隙間でせん断作用を受けます。
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Stage 3
Stage 3
溶液はワークヘッドの外へと排出され、同時に新たな材料がヘッドへと吸引されていきます。 カルボマーが完全に分散した後、アルコール相を加えます。 これは、ミキサーの吸引側にマニホールドを設置しそこから添加することでアルコールを確実に混合させることができます。 ミキサー、配管、タンクは閉じた経路となりますので、外部からの空気の混入を抑えることができます。
メリット
このアプリケーションでのSilversonミキサーの使用には、多くの利点があります:
- Silversonの高速分散ミキサーを使えば、粉体を迅速に溶液に分散することが可能となり、溶け残りのない溶液を作成することができます。
- 混合操作は閉じた経路システムで行うことができ、エアレーションを防ぐことができます。
- Silversonミキサーは、粘度が大きく異なる液体を簡単にブレンドすることができるため、攪拌機で発生する可能性のある層状化の問題が解消されます。
- シルバーソンミキサーの強力な混合性能によって、配合比の小さな機能性成分を溶液全体に正しく行き渡らせ、均質な製品を安定して製造することができます。
- Silversonインラインミキサーの自給ポンプ能力は、それ自身で粘度の高い製剤を送液することができ、別途のポンプを必要とせずに溶液をタンクに循環させることができます。
- バッチ間のばらつきの軽減
処理量、配合、材料の種類、混合後の最終粘度に応じて、個々の工程に最も適したSilversonミキサーをご提案します。
バッチ型ハイシアーミキサー
- 移動式フロアスタンドにも設置可能で一台で複数のタンクを処理することができます
- 高粘度液に対応 - 通常アンカー羽根/スクレーパーを併用
- 研究開発やパイロット生産に適した小型モデルを用意
- 防爆エリア対応のモデル
Silversonウルトラミックス
- タンク内の強力な攪拌/流動
- 大量の粉体をすばやく取り込み・混合することが可能
- 高粘度液の処理に適しています
- CIP洗浄対応サニタリー設計
- メンテナンスが容易
- 防爆エリア対応のモデル
インライン型ハイシアーミキサー
- 大容量の処理量に最適
- ミキサー、配管、およびタンクが閉じた系を形成するため、完全にエアレーションのないシステム
- 自給式ポンプ能力を有する高粘度モデルが利用可能で、別途のフィードポンプが不要
- 既存の設備への取り付けが容易
- 高度なサニタリー性を有するユニット
- 防爆エリア対応のモデル
フラッシュミックス
- 大容量の処理量に最適
- カーボポルおよび他の粉体のバルク分散に適しています
- 空気の混入が少ない
- 洗浄が容易
- 高粘度液の処理に対応
- 粉体混合比率が安定
- 防爆エリア対応のモデル